1990年代に人気を集めたウォーターベッドは、価格の高さやメンテナンスの手間から家庭での需要は減少している状況です。
種類によって重さが500kgから1トン近くになるため、個人での移動は非常に困難です。処分する際もその重さから相当な手間がかかるため、計画的な対応が必要です。
ウォーターベッドは、寿命を迎えたり、引っ越しで移動が必要になった場合に、どのように処分すれば良いか悩む方が多いでしょう。引っ越しを機に処分を検討するケースも少なくありません。
- 「ウォーターベッドって解体することもできるの?」
- 「ごみに出すには水抜きはどうやればいい?」
- 「10年以上使っているけれど、そろそろ買い換え時になるかな?」
本記事では、ウォーターベッドをスムーズに処分するための方法と、その際にかかる費用について詳しくご紹介します。コストを抑えつつ、手間を減らすためのコツも満載ですので、ウォーターベッドの処分を考えている方にとって役立つ内容となっています。ぜひ参考にしてみてください。
法令に従わずにこれらの製品を捨てると、罰金や懲役刑を受ける可能性があります。資源を再利用し、環境保護に貢献するためには、適切な処分が求められます。
不法投棄を避けるため、処分方法には注意が必要で、違反すると5年以下の懲役や1000万円以下の罰金が科されるリスクがあります。
ウォーターベッドとは
1990年代に人気を集めたウォーターベッドは、マットレス内に水を入れるタイプで、その寝心地の良さで多くの人に愛用されました。
しかし、価格の高さやメンテナンスの手間から家庭での需要は減少し、現在では「ウォーターワールド」だけが取り扱う状況です。多くのメーカーが撤退しており、アフターケアも難しくなっているため、現在は主にホテルや治療院で使用されることが多くなっています。
国内唯一のウォーターベッドブランド「ウォーターワールド」
ウォーターベッドは種類によって重さが500kgから1トン近くになるため、個人での移動は非常に困難です。模様替えや引っ越しの際には業者に依頼する必要があり、その費用は3万円以上かかることもあります。
また、一般的にウォーターベッドの寿命は10年ほどと言われており、処分する際もその重さから相当な手間がかかるため、計画的な対応が必要です。
基本的な取り扱いはベッドとしてのものですが、その詳細はよく確認しておきましょう。
ウォーターベッドを処分する時の注意点
ウォーターベッドは一般的なベッドとは取り扱いが異なる点が多く、処分する際には注意すべき点があります。
特にその水の扱いや重量による搬出の難度を把握しておくことでスムーズに処分作業を進めることができるでしょう。
水抜きは大変な重労働
ウォーターベッドの水抜き作業は、想像以上に手間がかかることを覚悟しなければなりません。
ウォーターベッドに含まれる水の量は500L以上!
「ただ水を抜くだけ」と思うかもしれませんが、実際にはベッドに含まれている水の量が非常に多く、目安570Lから820Lもの水を排出する必要があります。これはお風呂の湯船約3~4杯分に相当する量です。
一度に排出できる量にもよりますが、半日以上は見越しておきましょう。
ウォーターベッドの水抜きには、排水場所の選定や既存設備に影響を与えない方法を考慮する必要があります。ウォーターベッド専用の排水キットがない場合は手作業で水を抜くことになり、水圧による流出速度の調整や漏れ防止策も求められます。
さらに、寝室からお風呂場の排水溝までの距離によって長いホースが必要になります。このホースはウォーターベッドよりも徐々に低くしなければ水が流れないため、高低差がないと排水ポンプや電動モーターが必要になります。これらの準備には時間と労力、さらには費用がかかるため、十分な覚悟が必要です。
水抜きを専門業者に依頼する
このような手間を考えると、水抜きを専門業者に頼みたくなるかもしれませんが、引き取り時に2万円ほどの費用がかかるため、負担が大きいのが実情です。
不用品回収業者にウォーターベッドの回収をお願いすると、水抜きをしてくれることがありますので、手間が大幅に軽減されます。ただし、専門業者と同様に水抜きに別途料金がかかる場合があるため、全体の費用が高くなる可能性もあります。
水抜き後も100kgを超える
大変な手間をかけて水抜きを完了させたとしても、ウォーターベッド自体の重量が非常に重いため搬出は困難を極めます。
重量のあるマットレスを転がしたり、引きずったりすると床や壁を傷つけてしまう可能性もあります。狭い廊下や階段など搬出経路によっては複数人での作業が必要になるでしょう。
買取は断られる可能性が高い
ウォーターベッドは新品と比べると中古市場での売却が難しい商品です。特定の寝心地を求める人が限られているため、買い手が少なくなります。
また、清潔さや衛生面への不安から、中古品を避ける傾向も見られます。そのため、処分を考える際は、中古販売よりもリサイクル業者に引き取ってもらうか、適切な廃棄方法を検討することが一般的です。
ウォーターベッドの寿命は10年程度
ウォーターベッドの寿命はおおよそ10年とされていますが、これはあくまで参考値です。使用状況や管理方法によっては、もっと長く使える場合もあれば、早めに交換が必要になることもあります。
10年を一つの目安にしつつ、劣化のサインを見逃さず、適切なタイミングでの買い替えや処分を考えることが大切です。
以下では、処分方法の概要と、費用を抑えるための具体的な手段について順を追って説明します。
ウォーターベッドを処分するための6つの方法
ウォーターベッドの処分法をケースごとにご案内します。コストを節約したい場合は、運搬費用を抑える方法や買取サービスを利用するのがおすすめです。
急ぎの場合には即日回収できるサービスが役立ちますし、複数の不用品を一度に処分できる不用品回収業者も効率的です。
各方法の特長をまとめた表もご参照ください。
処分方法 | 搬出作業 | 即日処分 |
①自治体の粗大ごみ 一般ごみ | 不可 | 不可 |
②クリーンセンター | 不可 | 可能 |
③販売店 | 可能 | 不可 |
④買取業者 リサイクルショップ | 可能 | 不可 |
⑤フリマアプリ オークション 掲示板 | 不可 | 不可 |
⑥不用品回収業者 | 可能 | 可能 |
以下に、6つの異なる処分方法について詳述し、それぞれの方法に伴う特徴、利点、欠点についてご説明いたします。
自治体の粗大ごみや不燃ごみに出す
ウォーターベッドを処分する際は、各自治体のルールに従うことが求められます。自治体によっては、回収方法やごみの分別が異なるため、必ず事前に確認することが重要です。
粗大ごみや場合によっては燃えないごみとして処分できる場合もあるので、詳細な規定を確認しましょう。
一般ごみ(可燃ごみ・不燃ごみ)として処分する
多くの自治体で粗大ごみは30〜50cmが基準とされています。ウォーターベッドを一般ごみとして出すには、細かくして指定の袋に入れ、通常のごみ収集場所に出すことが可能です。ただし、解体して分割し、時間をかけて少しずつ捨てる必要があるため、かなりの労力を要します。
中の水を完全に排出した上で、ベッドのビニールや金具など材質ごと可燃ごみや不燃ごみに分別することで家庭ごみとして捨てることができます。
しかし、解体に伴う労力や時間は小さなものではありませんのでお勧めできる方法ではありません。
自治体によっては解体して小さくしたとしても、もともと大きな家財は粗大ごみとして廃棄しなければならない場合もありますので、あらかじめ確認しておくことが重要です。
粗大ごみとして処分する
粗大ごみを出す際は、自治体のコールセンターでの申し込みが必要です。申請後、自宅前や指定された集積地点にごみを置き、回収日を待ちます。
- 電話またはインターネットなどによりお住まいの自治体の粗大ごみコールセンターへ収集の申込みをしてください。
- お申し込みいただくと、手数料(必要な粗大ごみシールの枚数)および収集日が確定します。
- お申し込み後、収集日前日までに粗大ごみシールをご購入ください。
- 氏名、収集日を記入した粗大ごみシールを貼り、収集日当日の指定時刻までに排出してください。
注記:一度に依頼できる点数に制限がある場合もあります。
一緒にいくつかの不用品を出したい方もいるかと思いますが、家電リサイクル法の対象となるエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機は、粗大ごみとして出せません。
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自治体のサービスを使えば、指定の場所に出すだけで安価に回収してもらえますが、運び出しに手間がかかることも。回収までに2週間程度かかる場合や、収集シールの購入が必要な場合もあるので注意しましょう。
ほかの家具や家電もまとめて処分できるか、確認しておくのも一つの方法です。
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車を所有していない場合には、自宅周辺での回収サービスが便利です。運搬手段をお持ちなら付近のクリーンセンターに搬入することもできます。
クリーンセンターに直接搬入する
提案する処分方法の中で、最も費用を抑えられるのは「クリーンセンター」への持ち込みです。全国の自治体に設置されており、家具や家電の処分やリサイクルを受け付けています。自分で運ぶことで、「収集運搬料金」を節約できます。
この方法では、処分手数料のみで済むため、経済的に処分を希望する方に最適です。指定された場所まで自分で運ぶ手間があるものの、費用を抑えたい方には適した選択肢です。
処分料金は物の重さによって異なりますが、一部の施設では軽トラックの貸し出しも行っているため、運搬に困っている方は近くのクリーンセンターに問い合わせてみると良いでしょう。
ただし、多くの施設は基本的に平日のみの開放となっているため、事前に受付時間や予約が必要かどうかを確認しておくことをお勧めします。費用をできるだけ抑えることができる一方で、大量の家電を自分で運ぶのは難しいかもしれません。
また、新しいウォーターベッドを購入する予定がある場合は、まず販売店に相談してみると良いでしょう。
専門販売店に引き取ってもらう
ウォーターベッドを新しく購入する際には、購入した店舗で不要になったベッドを引き取ってもらえる可能性があります。特に、販売店との交渉次第では、撤去費用が発生しない場合もあるでしょう。
ただし、ウォーターベッドを扱う店舗は限られているため、再購入する際には事前に店舗やメーカーの対応を確認することが重要です。一般のベッド購入時に回収してもらえるケースは少ないため、注意が必要です。
国内唯一のウォーターベッドブランド「ウォーターワールド」では、引っ越しや室内での移動、解体・設置に関して、製品購入時の販売店やお客様相談窓口に相談するように案内されています。
なお、ウォーターベッドの設置や撤去には通常20,000円以上の費用がかかるため、撤去作業時にも同様のコストが発生することを念頭に置いておく必要があります。
セッティングチャージ(設置・組立・注水費)は基本料金¥20,000(税込¥22,000)が必要です。ただし、地域によっては別途料金が加算される場合があります。また、設置組立ができない地域がありますので販売店にご確認ください。
ウォーターワールド「セッティングチャージ・その他のご注意事項」
費用を抑えたい方や、不要品を現金化したい方には、これから紹介する買取業者やリサイクルショップの利用をおすすめします。
買取業者・リサイクルショップで売る
再利用可能なウォーターベッドは、リサイクルショップや買取業者で引き取ってもらえることがあります。複数の業者から見積もりを取って、最もお得な方法を選ぶのが良いでしょう。
買取が難しい場合でも、無料で引き取ってもらえるケースもあるので、確認を忘れずに。
生活家具のベッドの中でもウォーターベッドは嗜好品に位置しています。そのため、中古品としても再販売はなかなか期待が難しい可能性のあります。
特殊な家具ですので買取を希望するなら、ウォーターベッドの修理修繕専門のスタッフがいる店舗をおすすめします。それ以外のリサイクルショップなどでは引取自体を断られてしまう可能性も高いです。
大手の買取業者・リサイクルショップ
ウォーターベッド専門の買取業者(一例)
自分で運ぶのが難しい場合は、「出張買取サービス」が便利です。業者や地域によって条件が異なるため、近隣の業者に問い合わせて、適切なサービスを見つけることが重要です。
通常、ウォーターベッドの買取は状態が良好なものに限られますが、保証がない場合でも、状態が良ければ一度チャレンジする価値があります。
提示された買取価格が気に入らない場合は、オンラインプラットフォームでの販売を試みるのも一つの手です。フリマアプリやネットオークション、掲示板を活用することで、より良い条件で取引できる可能性があります。
フリマアプリ・ネットオークション・掲示板に出品する
「メルカリ」「ヤフオク」「ジモティー」などのフリマアプリやネットオークション、掲示板を利用することで、不用品を希望の条件で売却し、処分費用を抑えることができます。
これらのプラットフォームを活用すれば、より高額な取引が実現するかもしれません。
利用者が多いこれらのプラットフォームでは、需要が高いため、買取業者やリサイクルショップでの引き取りが難しい場合でも、素早く購入者を見つけることが可能です。
フリマアプリやネットオークションでの販売では、パーツや説明書の有無が価格に大きく影響することがあります。また、業者に依頼する場合とは異なり、取引中にトラブルが起こる可能性もあるため、注意が必要です。
- 商品の写真を高品質で撮影する
- 傷や不具合などの詳細情報を正確に記述する
- 正確な情報を提供する
- 商品が売れたら速やかに発送する
- 注意深く梱包し、商品が安全に届くように気を配る。
フリマアプリやネットオークションでの販売は、出品から売却までの時間が不透明で、準備や交渉に手間がかかることがあります。このため、すぐに処分したい方や手続きを簡略化したい方には、適さないかもしれません。
すぐに確実に不要品を処分したい場合は、「不用品回収業者」に依頼するのが最適です。これらの業者は即日対応が可能で、多様なサービスを提供しているため、効率的に処分できます。
不用品回収業者に依頼する
不用品をスムーズに処分したいなら、民間の回収業者を利用するのが良いでしょう。これらの業者は大型家電や家具、小型家電まで幅広く対応し、専門的に効率的な回収を実施します。
また、電話一本で即日回収サービスを受けられ、引っ越しや大掃除の際に出た大量の不用品もすぐに処理できます。
不用品回収業者は、作業費や人件費を含む料金プランを示し、一般的な処分費用とあまり変わらない価格設定が特徴です。
さらに、ごみ屋敷や空き家の整理といった特別なニーズにも応じられるため、幅広い不用品処分に向いています。
不用品回収業者の中には、高額な料金を請求したり、作業の質に問題がある業者も存在するため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。業者を選ぶ際には、複数の見積もりを取り、実績や信頼性の高い業者を選ぶことをお勧めします。
契約に関するトラブルが発生した場合は、「国民消費生活センター」に相談するのが便利で、対面相談を希望する場合は事前に電話で予約を取る必要があります。
国民生活消費センター
適した業者を選ぶことができれば、不用品回収業者は最も効率的な選択肢となります。
ウォーターベッドの処分をお考えなら『不用品回収いちばん』におまかせください!
こちらはウォーターベッドの処分を考えている方々へのガイドです。
- 費用や時間、労力をできるだけ抑えたいなら、「不用品回収業者」
- 労力をかけてもコストを削減したい場合は、「クリーンセンター」
- 新しいウォーターベッドを購入する予定があるなら「専門販売店」
- 再販売可能なウォーターベッドをお持ちの場合は、「買取業者・リサイクルショップ」
- 手間や時間を惜しまずにお金にしたい場合は、「フリマアプリ・ネットオークション・掲示板」
- ウォーターベッド以外の不用品もまとめて捨てたい場合は、「不用品回収業者」
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