畳の処分が必要な状況とは?
畳は日本の伝統的な床材で、多くの家庭で使用されていますが、年月が経つにつれて劣化し、交換や処分が必要になります。以下のいずれかに心当たりがある場合、畳の処分を検討しましょう!
- 畳表の色あせ
畳表(表面のイグサ)が色あせて黄ばんでくるのは、畳が古くなってきたサインです。特に、陽の当たる部屋では紫外線によって色が抜けやすく、緑色の新しい畳表が徐々に黄ばんできます。 - 畳の凹みや柔らかさ
畳の表面を歩いたときに、畳が部分的に凹んだり、全体的に柔らかく感じる場合は、畳の芯材が劣化している可能性があります。芯材が傷んでしまうと、畳全体の耐久性が落ちてしまい怪我の原因につながることがあります。 - 畳表の破れや擦り切れ
イグサが擦り切れて破れたり、毛羽立ったりしている場合は、畳表の寿命が来ているサインです。擦り切れた部分は見た目が悪くなるだけでなく、掃除もしにくくなり、汚れが溜まりやすくなります。 - 畳の変色やシミ
畳に水がこぼれたり、湿気がこもったまま放置されると、カビやシミが発生することがあります。湿気によるカビやシミは、健康に悪影響を与える場合もあるため、除去が難しい場合は畳替えを考えましょう。 - 畳の裏面にカビやダニが発生
裏返しや交換をする際、畳の裏にカビやダニが発生しているのを発見することがあります。カビやダニが発生すると、アレルギーの原因となることもあるため、畳の健康状態を考慮して早めに対応することが大切です。 - 畳から異臭がする
畳は湿気を吸収しやすい素材で、湿度の高い環境下ではカビや臭いの原因になります。湿った臭いやカビ臭が気になる場合、畳の内部まで影響が出ていることがあるため、畳替えが必要になることがあります。 - 畳の交換時期
一般的に、畳表の交換(表替え)は5年から10年程度が目安と言われています。また、畳そのものの交換は10年から15年が推奨されています。畳を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが重要です。
畳の処分方法5選
上記の状態のいずれかに当てはまり、処分すべきだと判断した場合、方法は主に以下の5つになります。
1.畳屋に依頼する
2.粗大ゴミとして処分する
3.家庭ゴミとして処分する
4.リサイクル業者に依頼する
5.不用品回収業者に依頼する
それぞれの方法のメリット・デメリットについて解説していきますので、処分方法を選択する際にご活用ください!
畳屋に依頼して畳を処分する
畳の処分に最も適した方法の一つが、畳屋に直接依頼することです。畳屋にて張り替え・交換を依頼すると古い畳を引き取ってもらえます。畳屋が古い畳を引き取ってくれるため、自分で運び出す手間はありません。ただし、店によっては「畳処分費」を取られることがあるため、事前に確認しておくことをお勧めします。
メリット
・手軽で便利:古い畳を引き取り、新しい畳を設置するため、交換と処分を一度に済ませられます。
・専門的な対応:プロの畳屋が行うため、確実かつ不法投棄の心配なく処分してもらえます。
デメリット
・費用が高い場合がある:畳の交換費用に加えて処分費が発生することがあります。
・新しい畳の購入が前提:畳の交換を伴わない単独での処分の場合、引き取りをしてもらえないことがあります。
粗大ゴミとして畳を処分する
自治体の粗大ゴミ回収を利用するのも、一般的な畳の処分方法の一つです。畳を粗大ゴミとして処分する際には、自治体の規定に従って適切な手続きを踏むことが必要です。畳は大型で重いため、通常の家庭ゴミとして出すことができません。粗大ゴミとして扱われる畳は、自治体ごとの回収ルールに従って事前の予約や処分費用の支払いが必要です。
処分の流れ
1.自治体の粗大ごみ受付センターで予約し、回収日・料金・回収場所の確認
2.コンビニなどで回収料金分の粗大ごみシールを購入
3.粗大ごみシールを畳に貼付
4.事前に畳を玄関先や指定の回収場所まで運搬
メリット
・安価で手軽:自治体のサービスを利用するため、処分費用が比較的安く済みます。
・ルールに従って処分できる:地域のゴミ処分のルールに則って安全に廃棄できます。
デメリット
・スケジュールの制約:自治体の回収日は決まっており、処分までに時間がかかることがあります。
・運び出しが必要:自分で畳を指定場所まで運ぶ必要があるため、重くて大きい畳の移動が難しい場合もあります。
家庭ゴミとして処分する
手間はかかりますが、畳を裁断して家庭ゴミとして処分する方法もあります。この方法は、畳を解体し、自治体のゴミ分別ルールに従って廃棄します。畳を裁断できる工具(ノコギリやカッター)を用意し、畳を自治体のゴミ規定に従ったサイズに裁断します。燃えるゴミもしくは燃えないゴミとして分別し、指定された日に出します。
メリット:
・費用がかからない:自治体の通常のゴミ回収サービスを利用できるため、無料で処分できます。
・すぐに処分可能:粗大ゴミ回収を待つ必要がなく、自分の都合に合わせて処分が可能です。
デメリット:
・手間がかかる:畳を裁断するのは体力が必要で、労力と時間がかかります。
・安全性の問題:工具を使う作業には怪我のリスクが伴うため、慎重に行う必要があります。
リサイクル業者に依頼して処分する
処分したい畳が劣化していない場合は、リサイクルすることも選択肢の一つです。基本的には処分をする際には処分費用が掛かることが多いですが、リサイクルするときには査定次第で値が付くこともあります。購入後にサイズや色が合わなく処分したい場合にはリサイクルすることをお勧めします。
畳を処分する際は、素材によって処分方法や費用が異なるため、業者や自治体に依頼する際には必ず畳の素材を伝えることが重要です。畳の素材には「天然素材」と「樹脂加工」の2種類があり、それぞれ異なる処分方法が必要になります。特に「樹脂加工」の畳については、注意が必要です。
樹脂加工畳は、ポリプロピレンなどのプラスチック素材を使用しており、ダニやカビに強く、耐久性に優れています。このため、掃除がしやすく、長期間使えるため、特に「個人事務所」や「飲食店」などの商業施設で広く使用されています。しかし、これらの「家庭以外の場所」で使用された畳は、一般家庭の粗大ゴミとは異なり、「事務系ごみ」として扱われるため、自治体の粗大ゴミ回収では処分できない場合があります。
樹脂加工畳は、耐久性が高いことから処分費用が比較的安く、本畳の処分費用の半額程度で済むこともあります。しかし、使用されていた場所や畳の状態により、粗大ゴミとして出せない場合もあるため、注意が必要です。
また、畳の処分が「リフォーム」や「家の取り壊し」に伴うものである場合、それは「事業活動」とみなされ、「産業廃棄物」として処理しなければなりません。天然素材の畳は「繊維くず」として、樹脂加工の畳は「廃プラスチック類」として分類され、それぞれ適切に処理する必要があります。
産業廃棄物の処理には、「産業廃棄物収集運搬許可」を持つ専門の業者に依頼することが法律で義務づけられています。許可のない回収業者や粗大ゴミとして処分することは違法となるため、依頼先には十分注意しましょう。
メリット
・環境に優しい:畳の素材をリサイクルするため、廃棄物を減らし、環境に配慮した処分ができます。
・まとめて処分できる:他の不用品と一緒に引き取ってもらえることも多く、まとめて処分するのに便利です。
デメリット
・費用が高いことがある:リサイクル業者の料金は、畳1枚あたり数千円程度かかることがあります。
・対応エリアが限定される:リサイクル業者が対応している地域が限られている場合もあります。
不用品回収業者に依頼して処分する
- 手順
1.不用品回収業者に畳を含む不用品の処分を依頼します。オンラインまたは電話で見積もりを依頼し、費用や回収内容を確認します。 - 2.回収業者と日時を調整し、自宅まで回収に来てもらいます。回収可能な物品や料金を事前にしっかり確認しておきましょう。
- 3.指定された日時に業者が畳を回収しに来ます。
- 4.回収作業が完了したら、見積もりに基づいて支払いを行います。業者によっては処分証明書を発行してくれるので、必要に応じて発行依頼をします。
メリット
・手間がかからない:業者が自宅まで回収に来るため、自分で運び出す必要がなく非常に便利です。
・他の不用品と一緒に処分できる:引っ越しや大規模な片付けの際に、他の家具や家電とまとめて処分できます。
デメリット
・費用が高め:不用品回収業者の料金は、畳1枚あたり3,000円~7,000円程度で、運搬費用が加わることもあり、他の方法と比べてコストが高くなる場合があります。
・業者によって品質が異なる:業者によってサービスや料金の質が異なるため、信頼できる業者を選ぶ必要があります。
また、畳を処分する際には布団やカーペットも同時に処分されることが多いです。
もしもこれらの処分もお考えでしたら、以下の記事も参考にしてください!
布団の処分方法8選!プロに学ぶ正しい捨て方ガイド
カーペットの捨て方完全ガイド|お得で簡単な処分方法と注意点
畳の処分は不用品回収業者の利用がおすすめ
今回は畳の処分方法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
もし畳を処分したいが処分方法に困っている方や、畳以外にも処分したい不用品がたくさんある場合は、不用品回収業者を利用することを検討してみてください。不用品回収業者は、他の不用品をまとめて引き取ってくれるため、手間をかけずに一気に処分できます。また、一部の業者では買取サービスも行っているため、まだ使えるアイテムがあれば、回収費用を抑えることも可能です。
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